ひとり雨の中
何故か俺は歩き出せない
いつからなのか
この辺り眺め続けるだけ
目を閉じ耳を澄ますと
雨音の中から
奴らの悲しい声が聞こえてくる
ただ立ちすくむだけ
探し物さえ忘れ始める
雨に打たれるだけ
頭の中に虚無がやってくる
いつでもどこでも同じこと
微かな感情の波 振るわすだけ
いつでもどこでも同じこと
すぐに疲れを見つめるだけ
そのうち雨が身体に馴染み
物足り無ささえ取り込まれる
奴らの悲しい泣き声さえ
遠くのどこかで心地好く
他人の顔へと目付きを変える
気付けばどこか別の土地
俺はまた雨に打たれる
いつもそんなものなのさ
いつだってそんな繰り返しなのさ
もうあの場所には戻れない
戻る必要もあるわけがない
そんなものさ
別にそれだけのことなのさ
それを続けるだけなのさ
どうにかなるはずさ
別に正しい訳でもないが
間違った訳でもない
そんなものさ
そんなものなのさ